南三陸町、陸前高田市へ、行ってきました。
目的は、中小企業地域振興条例の制定の勉強会です。
と、個人的には、震災後の復興状況の様子を確認するためです。
奈良県中小企業家同友会の政策委員として参加しました。
昨年、松山市、東温市へ行きましたが、それに続いての視察となりました。
南三陸町では、(株)ヤマウチ山内鮮魚店さん、丸平木材さんをはじめ、
南三陸支部の6社の方、
南三陸町役場地域振興課の行政マンに話を聞くことができました。
それぞれが震災の1週間後、いち早く、仕事を再開されたそうです。
そして、現在は軌道に乗せていらっしゃいます。
復興に当たっては、今までの既存の仕事にとらわれすに、新しいカタチでの再開されました。
例えば、
鮮魚店が野菜も取り扱う。
南三陸杉という地域ブランドをつくる。ブランド化された木材は、スターバックスに採用されたり、役場に使用する。
地域の野菜の宅配サービスを始める。
など、です。
再開の軸にされたのは、
中小企業家同友会が唱える「経営指針」
「経営指針があったから、ぶれずに立ち直れた。」と、みなさんおっしゃっていました。
そして、地域の復興への強い思い。
「生まれてずっと住んでいるこの町を元の町へ」と、
南三陸町の企業、行政が心を一つに、復興を目指して、活動されました。
団結力の強さがありました。
どんな時も力を合わせて、乗り越えてきたんだなと感じました。
そして、今地域の経営指針となる中小企業地域振興条例の制定に向けて、
より団結力を高めて、地域の復興へ力強く進んでいらっしゃいました。
陸前高田市では、高田自動車学校さん、八木澤商店さん、はしか商店さんの話を聞くことができました。
また、復興の語部の実吉さんの話がありました。
どちらの町の復興も、中小企業家たちが力を合わせて、
声を掛け合い、心で支えあい、前に向って進んでいる姿がありました。
震災後は、仕事がありません。
そんななかでも、社長は社員の雇用を守り、社員さんと心をひとつにして進んでこられました。
そうやって、社長の頑張る姿が、社員の頑張る希望にもつなりました。
また、地元の中小企業が頑張っている姿が、地域の希望にも繋がり、雇用にも繋がり、
やがて町に人が戻ってきて、人々の消費にも繋がり、それが循環すれば、地域は運営できるようになりました。
地域を大切に思う、中小企業の存在意義を強く感じました。
中小企業の発展は、私たちの住む奈良県でも、どの地方でも必要不可欠です。
人口が減少する時代、大災害の発生の時代において、地方はどんな時も頑張れるチカラをつけていかなくてはなりません。
これからの迎える時代に向けて、地方は中小企業地域振興条例を決め、産官学が一体となって、新しい地域の価値をつくっていくことが、必要だと思います。
地元のために、地元の企業が、地元の人と一緒に考えを共有し、
10年後、20年後の未来へ、こども達のために
新たな価値を作っていく。
いつ災害が来ても復活できるチカラを持つ。
そのためにも、普段から
産官学+住民が、様々な年代を交えて、地域の未来を語りあう場がたくさん設ける。
そんなカタチを、みんなでつくっていきたいと感じました。
ただ、お年寄りのネガティブな話は、イヤですから、前を向いて話すメンバーで話をしたいですね。
最後に
今回の研修では、我社がどのようにして地域の役に立てるか、が大きなテーマとしてありました。
復興というなかで、ひとつのモデルを見ましたので、
まずは、地域のためになれるように、応援してもらえる会社になれるように、がんばっていきます。
被災地の状況ですが、3年前に訪れたときは、廃墟と瓦礫の山でしたが、
現在は、それが土に変わっています。
海岸線は、10mを超える防潮提、
海岸沿いは、5m~8mに及ぶ盛り土による造成工事が、今まさに行われています。
海岸線に住宅は建てることができず、住めるのは、30m~40mの高さの山を切り開いた造成地です。
宅地開発が進められていました。
1日も早く、復興でき、安心して過ごせる町になっていただきたいです。